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<<   作成日時 : 2017/12/29 01:11   >>

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私立高校の世界史科非常勤講師をしております◯◯と申します。

(中略)

今回は、これはどうなんだろう?

と思ってしまうことがあり、茂木先生はどのようにお考えなのだろう、と思い、メールさせていただきました。

高大連携歴史教育研究会(以下「研究会」)というところが中心となって行っている「歴史用語精選」についてです。坂本龍馬や吉田松陰、武田信玄の名前が教科書から消えるとマスコミ各社が報道していますが、研究会によれば、報道されているのは「第一次案」であって、2018年2月末までの一般の方を含めたアンケート調査をもとに決定していくとのことで、また「精選」した約2000語というのは大学入試で出題される「基礎用語」であって、「発展用語」として掲載を否定するものではないと言っています。
http://kodairekikyo.blogspot.jp/ 

しかしながら、私はそもそも削らなくていいのではないかと思います。

生徒が覚えるべき用語を減らして、考える力を養えるようにしたいと研究会は説明していますが、これは高校の先生側の都合のように思えます。

「授業で説明しなければならない用語が多すぎる。現状では1語を説明するのに2分30秒しか時間を取れない。よって歴史のロマンや面白さを説明できない。まして生徒に思考させる時間なんて取りえない」

という理屈なのでしょうが、授業時間内に説明がしきれないというのは、先生の授業に対する準備や努力が足りないか、勉強不足のせいではないのでしょうか?

歴史の用語を教科書から削ろうというのも、削った方が先生たちにとってラクだからそうしたいのではないかと勘ぐってしまいます。

茂木先生の授業はブログとユーチューブにアップして下さっているものは全て聞かせていただきましたが、先生の授業は早慶などの難関から、一橋、東大の論述問題まであらゆる入試に対応できるものですよね。

先生はご自身で海外にお出かけになって、歴史の現場を実際に数多く見てこられ、さらには乗馬学校にも通われて「パルティアンショット」の凄さを生徒に伝えようとされるなど、授業に対して相当な努力をされていらっしゃると思います。

また、地図や写真などを駆使して生徒の視覚に訴えるような説明をしておられますが、一回一回の授業に対して相当な時間とエネルギーを費やして準備をされているのだと思います。だからこそ、限られた時間であらゆる入試に対応できるような情報を、わかりやすくかつ面白く伝達できるのだと思います。

茂木先生の授業を聞いた数多くの生徒が、世界史を大好きになったことでしょう。世界史を大好きになった生徒は、おそらく勝手にどんどん用語も覚えていくでしょうし、それをもとに思考をめぐらすこともできるようになると思います。

今回、「精選」案をまとめられた先生方の中に、茂木先生以上の努力をしている人がどのくらいいるのだろうかと思うのです。生徒の「社会科離れ」を教科書のせいにするのではなく、もう少し先生たちも(もちろん、私自身も含めます)わかりやすく面白い授業ができるように頑張ればよいのではないでしょうか?

はっきり言って、日本中の世界史の先生が茂木先生と同じ授業ができれば(できなくても、できる範囲でマネをさせてもらえば)、教科書の用語を削る必要などそもそもなく、現状の教科書のままでも世界史に興味・関心を持つ生徒が急増すると思います。

それに、これまで教科書の用語が増えてきたのも、大学入試で難関大学などが出題する教科書外の用語を後追いで教科書に追加していった経緯があると聞いております。であれば、仮に今回教科書の用語を削ったとしても、おそらく難関大学などはそれでも教科書外の用語を入試で出してくるでしょうから、結局はまた、長い時間をかけて教科書の用語の数が増えてくるという、元の木阿弥となってしまうような気がします。

研究会による「精選」作業は、以前ヒンシュクを買った「ゆとり教育」の世界史版のようにも思えます。

茂木先生はいかがお考えですか?
お時間おありな時にでも、ご教示いただければ幸いです。

長文申し訳ございません。
お忙しいところお読みくださり、ありがとうございました!

********************

貴重なご意見、ありがとうございます!

私は、民主党政権時代のあの愚かな「事業仕分け」が頭に浮かび、「無能な働き者ほど有害なものはない」という至言を、さらには「船頭多くして船山に登る」という諺を思い出しました。

何が本質的で、何が枝葉の知識なのか見極めがつかない人たちが、「なんとなく」全体の数を減らそうとがんばっている。たとえば吉田松陰は近代日本の世界戦略の基礎を作り上げた人です。歴史用語を100語に絞らなければならないとしても、残されるべき人です。
画像


あのリストを作った人たちはそれがわからないほど愚かなのか、あるいは「日本軍国主義のイデオローグについて教科書で教えるべきではない」という特定イデオロギーに染まっているのか、そのどちらかでしょう。


(引用開始)
 日本の歴史学会では長いあいだ、「日本史(国史)」、「東洋史(ほぼ中国史)」、「西洋史」の縦割りが続き、タコ壺的専門分野に閉じこもって人的交流もほとんどない状態が続いてきました。

敗戦後、「高校世界史」という科目を設置したとき、東洋史学者と西洋史学者が執筆を分担したため、「各国史の寄せ集めとしての世界史」なる怪物(キマイラ)が出現し、この怪物の中には、祖国・日本が存在しないという奇っ怪な事態が出現したのです。

 「国際化」の美名のもとに、1992年からの学習指導要領改訂で「高校世界史」が必修となった結果、日本史をきちんと学べない高校生が量産されました。仮に英語ができて、外国人とコミュニケーションできるようになった日本の若者が、What is Japan? と問われて何も答えられないという、笑えない事態になってしまったのです。

ようやく事態の深刻さに気づいた文科省は、2020年からの学習指導要領改訂で、日本史と世界史を統合した近現代史である「総合歴史」なる科目を新設することを決めました。このこと自体は評価すべきことですが学会のタコ壺状態は変わっていません。今度は「世界史と日本史の寄せ集めとしての総合歴史」なる怪物(キマイラ)が出現するのではと危惧します。

日本史を世界史(人類史)の一部として位置付け、その普遍性と特異性を学ぶということは、「われわれは、何者か?」という根本的な問いに答えることでもあります。

本書はその最初の大胆かつ稚拙な試みであり、この試みが成功しているかどうかは、賢明なる読者の判断に委ねたいと思います。

(引用ここまで)

これは、2月上旬に刊行予定の、私の日本史本の「まえがき」です。

日本は中国・北朝鮮のような全体主義国家ではありませんので、国家が特定の歴史観を強制すべきではありません。個々の教員が自分の歴史観に従って授業をし、学生がそれを自由に批判できれば良いのです。教科書の用語を減らすというのは、全体主義的な言論統制の匂いがします。

教える側の歴史観、世界観がしっかりしていれば、おのずと物事の本質は見えてくるもので、歴史用語の取捨選択も自然に出来るようになります。そういう教師のもとには、学生も集まってきます。要は、




現場にまかせろ!




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