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zoom RSS 毒ガス使用 シリア内戦の泥沼

<<   作成日時 : 2013/09/02 04:34   >>

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2年目にはいったシリア内戦。
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犠牲者はすでに10万人以上。反政府勢力の活動は全土に拡大しています。
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アサド政権側にはロシアとイラン、反政府の自由シリア軍にはサウジアラビアなど親米アラブ諸国が公然と武器を提供しています。あらゆる内戦は、外国の介入により長期化します。大国が介入をやめない限り、内戦は続きます。このことはカンボジア内戦で証明済みです。

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シリア内戦の歴史的な経緯については、こちらにまとめてあります。
 ↓
シリア情勢緊迫 国家と宗教について


8月21日、首都ダマスカスで毒ガスが使用され、市民数百人が死傷しました。

目をそむけずに、きちんと見ましょう。

市街地が毒ガス攻撃を受ければ、どういう被害が出るのか、われわれは知っておく必要があるからです。

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実は東京も、毒ガス攻撃を受けたことがあります。地下鉄サリン事件(1995)です。あのときはオウム真理教の犯行でしたが、訓練を受けたプロのテロリストなら、もっと被害を出すことができるでしょう。毒ガスを備蓄している国は、日本の周囲にもいくつもあります。


今回のケースでは、毒ガスの使用は明らかですが、誰がやったのかがはっきりしません。アサド政権は反政府勢力がやったと発表し、反政府側は政府軍がやったと発表しています。

現場は首都ダマスクスの市街地で、大統領官邸から東に数キロの場所です。
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風向き次第では政権の中枢にダメージを与えかねない攻撃を政府軍がやったとすれば、常軌を逸しています。政府軍の統制も取れなくなっているか、政府軍内部に反政府勢力の内通者がいて「わざとやった」可能性もあります。

アサド政権が受け入れた国連の調査チームは現地で調査を行い、サンプルを収集して戻りました。現在、解析中です。

その結果を待たずに、フランスのオランド政権と、米国オバマ政権が軍事介入の可能性に言及しています。米・仏は、リビア内戦に介入してカダフィ政権を倒すことに成功したので、2匹目のドジョウを狙っているのです。両国の軍需産業も、イラン戦争終結以来、大きな戦争がないので、兵器の在庫一掃をやりたいのでしょう。

ところがイギリス下院は、政府が提出した対シリア軍事介入案を13票差で否決。これを受けてキャメロン首相は、攻撃不参加を正式に表明しました。これはよいニュースです。


キャメロンは内心、ホッとしているはず。

イラク戦争でアメリカとともに軍事介入した結果、「ブッシュのプードル犬」と呼ばれたブレア首相のように、「オバマのプードル犬」とは呼ばれたくないからです。

英国にはしごを外されたオバマも腰砕けになり、「武力制裁するかどうかは議会の審議にゆだねる」、とトーンダウンしました。フランスのオランドに、単独介入する度胸なないでしょう。


国連憲章は、他国からの侵略を防止するため、各国に自衛権(正当防衛の権利)を認め、国連安保理決議による侵略国への経済制裁および武力制裁を認めています。

しかし主権国家の軍隊が、自国内の住民に対して虐殺を行っている場合、これを阻止するため外国が軍事介入する「人道的介入」については、国際法上これが合法かどうかという結論は、まだ出ていません。

カンボジア国民の4分の1を殺害したポル・ポト政権の虐殺を止めたのは、ヴェトナム軍のカンボジア侵攻でした。国連は何もせず、国連安保理事会の常任理事国である中国は、
「ヴェトナムのカンボジア侵略を懲罰する」
と宣言してヴェトナムに侵攻し(中越戦争)、ポル=ポト支援を続けました。

冷戦終結後に起こった最大の虐殺事件といえば、東アフリカのルワンダ虐殺です。多数派のフツ人が少数派のツチ人を襲撃した事件ですが、このときも国連は見てるだけでした。ツチ人の反政府軍は隣国コンゴの支援を受けてフツ人政権を倒し、虐殺を止めさせました。

欧州では、旧ユーゴスラヴィア解体の過程で、ボスニア内戦とコソヴォ紛争が起こり、多くの犠牲者がでました。ボスニアとコソヴォを支援する西欧諸国は、NATO軍を動員してセルビアを空爆し、ボスニアとコソヴォを占領して民族紛争をむりやり終結させました。このときも国連安保理はまったく機能していません。

セルビアのバックに、常任理事国のロシアがいて、拒否権を発動するからです。


シリアは冷戦期以来、ロシアの勢力圏です。

アサドを支援するプーチンが、対シリア武力制裁に同意するはずがありません。中東紛争の長期化でアメリカを疲弊させようとしているのは、中国も同じです。両国の拒否権発動で安保理は動けません。

元CIA職員スノーデンのロシア亡命以後、米ロ関係は冷戦期のようになっています。

こんな中、9月5日にロシアのペテルブルクでG20(主要20カ国首脳会議)が開催されます。シリア問題で最悪の雰囲気になるでしょう。オバマは米露会談を拒否すべきだ、という声も米国内にはあります。

6月のG8サミットでのオバマとプーチン
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「こんなお花畑と、何を話し合えってんだ…」(プーチン)


安倍首相は夏休み明けの外遊で、自由シリア軍を支援するアラブ諸国を歴訪しました。天然ガスの値下げ交渉がメインでしたが、シリア問題も協議したはず。

8月28日 安倍首相とカタールのタミム首長。
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そして今度はペテルブルクでプーチンと会います。シリア問題で国際的に孤立しているプーチンとの首脳会談は、日本側に有利です。




国連憲章や平和憲法で戦争は防げません。

かろうじて平和を維持しているのは、大国間の力の均衡です。

これが崩れると戦争になるのです。

彼らに支配されたくなければ、自らがプレーヤーになるしかないのです。




「僕は逃げます」では平和は守れないんですよ、古市さん。




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コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
このままシリア内戦が長引いた場合日本政府はどう動くのが得策なのでしょうか。
イギリスが一度挙げた手を下ろしたことによりアメリカによる軍事介入の可能性は下がったようですが、
イラク戦争時には有耶無耶だった無差別兵器(前回は核、今回は毒ガス)の存在が確実である以上アメリカも簡単には介入を諦めないように思います。
安倍政権が自衛権の拡大を目指す以上、自衛隊が米軍支援に駆り出され毒ガス攻撃に巻き込まれるような最悪のケースも想像してしまい少々不安です。
元生徒
2013/09/03 13:40
日米安保条約には、自動参戦義務はありません。

第5条
「日本国の施政の下にある領域における、(日米)いずれか一方に対する武力攻撃」に対し「共通の危険に対処する」。

これが日米安保条約における「集団的自衛権」の規定です。

シリアは「日本国の施政下」にありません。シリアのテロリストが日本に潜入して在日米軍基地でサリンを撒いたりしない限り、日米安保条約は適用されません。

戦闘終了後に、人道支援のため自衛隊が派遣される可能性はあります。これはむしろ積極的に引き受けるべきだと思います。

イラク戦争は国際法上、正当とはいいがたい戦争でしたが、人道支援のためサマーワに派遣された陸自部隊は、現地の人たちからものすごく感謝されました。こういうことを積み重ねることで、中東に対する日本の影響力も拡がっていきます。
管理人
2013/09/03 22:57
>外国の介入は事態を悪化させる

カンボジアとルワンダで虐殺を止めたのは外国軍の侵攻だったと記憶しているが?どちらも数百万人規模の虐殺があったはずだ。
古いところではソ連の虐殺も一段落した。こちらは千万人規模だね。

歴史には決まった法則はなく、時と場合によるというわけだ。

ところでアサド大統領はカダフィとかムバラクとかと比べて相当の悪玉みたいだけど。
gkrsnama
2013/10/14 12:40

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