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<<   作成日時 : 2012/10/19 06:19   >>

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日本の核武装には、いくつかの方法があります。

@核保有国と同盟を結び、「核の傘」の下に入る。
 (ニュークリア・アンブレラ)
A核保有国と核兵器使用に関する協定を結ぶ。
 (ニュークリア・シェアリング
B核保有国と、核兵器を共同開発する。
C独自の核兵器開発を行う。

まず、難易度の高いCから検討しましょう。

核兵器の開発には、原料・技術・実験場・廃棄物の処理施設が必要です。

原料はウラン235(広島型原爆)か、プルトニウム239(長崎型原爆)。

ウラン235は天然ウランに0.7%しか含まれません。遠心分離機でこれを100%まで濃縮する必要があります(ウラン濃縮)。

いま、イランがこのウラン濃縮に着手しており、西側諸国から経済制裁を受けています。


イラン、ウラン濃縮を開始
在ウィーン外交筋は9日、ロイター通信に対し、 イランが首都テヘラン南方の聖地コム郊外の山岳部地下に建設した核施設で、ウラン濃縮作業を始めたとの見方を明らかにした。

同施設では、濃縮度20%のウランの製造を開始した。

イランは昨年6月、ウランの製造場所を中部ナタンツからコム近郊のフォルドの地下施設に移し、製造量を3倍に拡大する方針を示していた。 
(2012.1.10 時事)

ウラン濃縮施設を視察するアフマディネジャド大統領
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日本は天然ウランをカナダやオーストラリアからの輸入に頼っていますし、ウラン濃縮技術を持ちませんので、これはちょっと非現実的。


プルトニウム239は、原発用の原子炉で生産できます。原発の燃料であるウラン238が、原子核崩壊(ベータ崩壊)を2回繰り返すとプルトニウム239になります。

関連記事 再臨界? ← 原子核崩壊について説明しています。

原発の核燃料棒の中で原子核崩壊が進み、プルトニウムが溜った状態のものを核廃棄物(核のゴミ)といいます。原子炉から引き抜いて冷水プールで余熱を取り、ガラス状の固形物に再処理して地中深く埋めます(最終処分)。

日本では青森県六ケ所村の最終処分場が引き受ける予定でしたが、再処理過程でトラブルが続き、現在は作業が止まっています。

六ヶ所村の再処理工場
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すでに処理された分と、日本全国の原発の冷水プールにキープしてある分を合わせて、すでに数十トンの核廃棄物が蓄積されています。ここから抽出できるプルトニウム239は、長崎型原爆5000発分という説もあります。

中国が保有する核兵器が200発ですから、軽く超えます。

日本、核兵器5000発分のプルトニウム保有
日本はすでに1968年当時、核兵器製造が可能だという技術的な結論を下した。 佐藤栄作首相の時だ。 内閣調査室の依頼で極秘に作成された報告書(「日本の核政策に関する基礎的研究(その1)」)は「原子爆弾を少量製造するのは可能で、また比較的やさしいこと」と明らかにした。 報告書はミサイル推進・誘導についても詳細に書き、「核爆弾の製造は核再処理施設が完工する72年以降に可能」と指摘した。

しかし佐藤内閣は70年、核保有の戦略的側面を扱った報告書(日本の核政策に関する基礎的研究(その2)」)で、「日本は戦略・外交・政治的な拘束で核兵器を保有することはできない」と釘を刺した。 ▽狭い国土での地下核実験の難しさ▽産業集中による核攻撃の脆弱性▽核武装による外交的孤立がその理由だった。 64年の中国の最初の核実験に対する日本政府レベルの結論だった。 44年が流れた今、日本は核武装の決断さえすれば、核兵器の製造は時間の問題だ。 核および人工衛星技術の発展のためだ。 日本が国内外に保有するプルトニウム33トンをすべて核兵器にする場合、5000発以上になる(核兵器1発当たりプルトニウム6キロ基準)。

しかし日本の核武装を防ぐ牽制装置は一つや二つでない。 1つ目は、核兵器の保有・製造・搬入を禁止した非核3原則だ。 佐藤首相が67年に衆議院で表明して以来、これまで政府の基本政策となっている。 2つ目は日米原子力協定だ。 この協定は核物質の軍事転用の禁止と違反時の核物質(米国)返還を含んでいる。 日米同盟を破る覚悟をしなければ核開発に動くのは難しい。 3つ目は核拡散防止条約(NPT)だ。 この条約が保障する平和的な核利用の権利の最大受恵国の一つである日本が、核物質を軍事目的に転用すれば、国際不拡散体制は崩れる。 さらに日本国内の世論も無視できない。 日本は世界唯一の被爆国だ。 原発アレルギーも強い国で、核兵器製造へと進むのは極めて難しい。国内外の障壁がそれだけ高いということだ。
(2012年06月22日14時17分 韓国・中央日報日本語版)


技術的にはクリアできるでしょう。中国の軍事的恫喝を受けて、国民世論も変わりつつあります。最大の問題は、国際法上、外交上の規制です。

1968年、米ソ両大国を中心とする核保有国は、非核保有国――とくに敗戦国日本と西ドイツの核武装を未然に防ぐため、戦勝五大国(米・英・仏・ソ・中)だけに核兵器を認め、非核保有国の核武装を禁じる核不拡散条約(NPT)を締結。原発技術を求める非核保有国には、NPTへの調印を強要しました。NPTに加盟すると、米ソから原発技術を提供してもらえる代わりに、プルトニウム抽出による核兵器開発は禁止されます。ウィーンに本部がある国際原子力機関(IAEA)によって、原子炉は24時間監視されます。

ウィーンのIEAE本部 現在の事務局長は日本人の天野氏
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54カ所ある日本の原発も、IAEAのカメラに常時監視されています。
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福島第一原発事故を視察するIAEA調査団
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北朝鮮は核武装に際してIAEAからの脱退を宣言し、カメラの映像を遮断しました。その結果、安保理決議で経済制裁を受けています。

インドとパキスタンは、五大国だけに核保有を認めるNPT体制自体が不平等だとして加盟せず、核武装しました。イスラエルも加盟せず、核保有については沈黙を守っていまが、フランスの支援で核武装したことは公然の秘密です。

イランはIEAEに加盟しながら、「平和利用」と称して核濃縮を始めたわけです。
「んなわけないだろ!」
と西側諸国から経済制裁を受けても、めげずに続けています。イランと敵対するイスラエルは、イランの核施設の空爆計画を立てています。

米国は、イスラエルの核武装は黙認、インドとパキスタンの核武装にも最初は反対しましたが、ブッシュ政権が黙認。北朝鮮については制裁を課してしてきましたが、最近はヘタレ気味。イランについてのみ強硬に反対。何の一貫性もないようですが、要するに米国の国益に合致すれば黙認、しなければ制裁ということです。

日本の核武装はNPT違反となります。イランのように「平和利用」と言い訳するのは苦しいので、NPT脱退が筋。この場合、中国が猛反対して「制裁だ!」と騒ぐでしょうが、米国を説得できれば問題ありません。

「インドやイスラエルの核武装を認めて、なぜ同盟国の日本には核武装を禁じるのか?」
と問い詰め、
「日本の核武装は、東アジアを安定させ、米国の安全にも寄与する」
と説得できればよいのです。

外交上、国際法上の問題がクリアできたとして、核実験場・最終処分場の問題が残ります。

核保有国はいずれも砂漠を有する大国(米・露・中・印・パ)か、植民地帝国(英・仏)です。国土の狭いイギリスは旧植民地オーストラリアの砂漠で、フランスは植民地アルジェリアや、南太平洋の植民地ムルロワで核実験を行いました。中国は新疆ウイグル自治区で核実験を強行しましたが、これは国内植民地も同然です。

イスラエルはフランスの核実験に参加してデータを入手しています。北朝鮮はああいう国ですから、国内でやってもだれも反対しません。

日本はどこで核実験をやるのか?

広島・長崎に加え、福島原発事故で核アレルギー過敏症に火がついている日本国民が、国内での核実験を認めるとは到底思えません。

また、核兵器の製造過程で、また老朽化した核兵器の廃棄過程で核廃棄物が出ます。原発の核廃棄物をどうするのかも決められない国が、原爆の核廃棄物を一体どうするのか?

この問題をクリアできなければ、Cの独自の核開発は不可能だと思います。


そこでBの核兵器共同開発

たとえば米軍の核実験に日本の技術者が参加する。日本の原発技術は世界最高水準ですから技術供与もできるし、資金協力もできる。核実験場は米国。米軍は臨界前実験といって、核爆発を起こさない核実験を何度も行っています。これなら実験室でできる。戦闘機の共同開発と同じことですから、法的にも問題なし。

あるいは技術的に未完成と思われるインドの核実験に日本が協力する。完成した核兵器は日印で分けあい、ついでに日印安保条約を結ぶ。今は米印関係も悪くないので、日米安保とも矛盾しません。

最終処分場も、日本の技術と資金でインドのタール砂漠に建設する。日本からインドへの投資となり、インドに新たな雇用を生む。

インドの核実験場
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そして何よりもこれは、中国に対する強力な牽制になります。

日本とインドの危険な「急接近」
日本とインドは、「ボス」である米国の「アジア回帰」に後押しされ、ついに隠し立てすることなく、公然と接近し始めた。日本の防衛大臣が10月29日にインドに訪問したかと思うと、今週はインドの国防相が日本を訪問。野田首相もまもなくインドを訪問する予定だ。人民日報海外版が伝えた。

両国は昨年下半期、既に原子力分野での協力をめぐり合意に達していたが、福島原発の事故で中断していた。しかしここ一週間で原子力協定締結に向けた動きが再開したばかりか、両国はレアアース共同開発面でも合意に達し、さらには合同軍事演習の実施を計画している。その効率の高さには驚くばかりだ。

日印両国の、提携を通じて隣国を牽制しようという戦略的意図はまさに「公然の秘密」だ。

一方では米国のバックアップが控えている。日印はこれまでずっと米国の「アジア回帰」政策の意向に従ってきた。また一方で、両国は互いの力を借りて隣国に対抗する力を強めようとしている。

「両国は政治的大国に向け、互いのニーズが一致している」との分析もある。インドは太平洋での影響力を拡大したい一方で、常任理事国入りを希望する日本もインド洋での影響力を拡大したいのだ。

両国はいずれも隣国を仮想敵国としており、国内では「隣国脅威論」への懸念が止んだことがない。タカ派の野田氏は首相就任後、隣国と友好を深めるのではなく、逆に領土問題に足を突っ込み、悶着を引き起こした。

一方のインドも国境における領土問題で隣国と意見が対立している。インドのシンクタンクは10月30日、「隣国はインドに戦争を仕掛け、『インドに教訓を与え』ようとしている可能性がある」との見解を発表した。

日印がまもなく実施する海上合同軍事演習はまさに両国の軍事協力史上初のことであり、双方は表向きは立派な言葉を並べたて、大きな期待を寄せている。しかし、双方が公表した軍事演習の目的は、メディアに対応するための口実で、狙いはもっと他にある。真の戦略的意図は両国とも良く知っているのだ。

このような意図を持ちながら、両国は自然と急接近した。しかし、日本もインドも真の国家利益とは何かについて考慮するべきだ。

グローバル化が進む今、大国同士の協力も強まり、経済的な相互依存だけでなく、政治的にも複雑な関係性を持つようになった。大国同士が相互信頼を持たず、「敵意」で他国との関係を評価するようでは、冷戦時代に逆戻りするだけであり、誰にとっても不利だ。(文章・楊子岩、編集SN)
(2011年11月4日 人民網日本語版)

関連記事 インド艦隊の横須賀寄港 丹羽中国大使の発言


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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
日本の自立は必要だと思いますが
隠蔽&隠蔽の東電、 国有化すらしない政府、原発のグダグダを見ていると核兵器は怖い気もします…(^^;

ヒトラーのドイツ、ローズベルトのアメリカなど軍需により不景気を打開した例は数多くありますよね

日本が軍隊の保有などに進んだりする場合も何かしらの好影響があるのでしょうか?
軍事費増大させる余裕が日本にあるのかと考えると不安な気もします

先生の見解をぜひお聞かせくださいm(__)m
宮崎県民さん
2012/10/20 01:36
書き込み失礼致します。

そうですね。これからの日本国は米を東亜に繋ぎとめつつ、南亜の諸国をも巻き込んだ対大陸の戦略関係を構築して大陸の勢力を相殺、縮小化する必要がありますね。

米の大陸に対する認識を草の根レベルから変化させる必要があるように思います。いまだに米国民の中では、東亜の国家群において歴史的・文化的・勢力的な関係で地域の代表的大国であると認識されているのは大陸なのではないでしょうか。大陸と日本国の画然とした相違さえ判別していない米国民は少なくないのではないでしょうか。ハンチントン教授が日本を別の文明として区別していたように思いますが、大多数の米国民は大陸が東亜の諸国に政治的・文化的に多大な影響を与えた、と歴史の教科書に書いてあるようなことを現代の国際関係にも重ね合わせてしまっているように思います。先の大戦でも米国民の大陸に対する同情的な感覚はこの部分から生じていたのでは…。

上記を克服するためにも、我々自身が現「憲法」に連なる「戦後的要素」を一掃する姿勢を示し、東亜に新時代がもたらされたことを告げると共に、同時並行的に「戦後国際体制」の最たる存在であるUNの変革、すなわち日本国や印等の脱「戦後国際体制」要素の編入を図る必要があるように思います。

今回、大陸の20世紀初頭と変わらない「どうしようもなさ」を見せつけられた日本国にとり、我が国の変化への積極的な姿勢と主体的に国際関係に働きかける姿勢が待ったなしに要求されていることがより一層強く感じられました。

かなりの長文・駄文の書き込み大変失礼致しました。
単独者
2012/10/20 03:42
以前、安倍元首相がインドで
「強い日本と強いインドはお互いの利益である!」
と演説して、聴講で満員となった国会にスタンディング・オベーションが起こったことがありましたね
演説の全文を読んでみましたが非常に良い文章で、安倍元首相の底力を見たように感じました
そんな演説への反応がまた露骨で

中国メディア「平和を乱す安倍外交、中国なしのパートナーシップを主張するな」
朝日新聞社説「なぜインドを重視するのか、中国を包囲しようというのか、核を持つインドを非難すべき、価値観外交もいい加減にしろ」

といった旨の批判がされ、学がなかった自分でも強い違和感を覚えたことを記憶しています
あの時から何も変わっていませんね
Live and learn
2012/10/20 04:47
宮崎県民様
最大の問題は武器輸出3原則とGDP1%枠です。武器輸出3原則により、日本製の武器は自衛隊しか買ってくれません。受注量が少ないからコストがかさむ。結果的に防衛費が高くつき、国民に負担がかかる。他の先進国同様に武器輸出を自由化すればコストも下がり、防衛費も節約できます。武器輸出が増えれば雇用にも結び付きます。

GDP1%枠は、デフレ下では自動的に軍縮になります。隣国が毎年2ケタ台の軍拡をやっているのに、こちらが一方的に軍縮では、「侵略しなさい」と誘惑しているようなものです。

いずれも三木内閣時代(1976)の閣議決定で、法律ではありません。新政権が決断すれば、すぐに撤回できます。

単独者様
中共は、NYタイムズの見開き広告をはじめ、すさまじい宣伝戦を展開中です。自己主張の強さにおいて中国人と欧米人とは共通しており、日本人の寡黙さは美徳とは見なされず、何か後ろめたいことがあるのだろうと邪推されます。先の大戦でも南京虐殺宣伝に欧米は踊らされました。あの轍を踏まぬようにしなければなりません。

UN体制からの脱却は、戦後利得者である五大国を敵に回しますので、極めて困難です。むしろ日本・インド・ASEAN・豪州で地域的な集団安保体制、NATOのアジア版を構築するほうが効果的でしょう。

Live and learn様
安部叩きは朝日の社是ですから(笑)

安部首相のインド演説
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/enzetsu/19/eabe_0822.html
は、誰が原稿を書いたのか、格調高いですね。動画を探しているのですが、見つかりません。
管理人
2012/10/20 07:18
インドとの連携は重要でしょうが軍事同盟には反対です

インド最大の敵は中国ではなくパキスタンですから

カシミール地方を巡る争いに日本が巻き込まれるのは避けるべきだと思います

インド人が戦争に強い国民だとも思えませんし

核実験をしなくても日本が核兵器を開発したと主張すれば世界中が信じるでしょう
 
2012/10/25 08:13
確かにパキスタン問題がネックですね。日本にとって国家としてのパキスタンは脅威ではありませんが、日本人がパキスタン・タリバン運動によるテロの標的になる恐れがあります。

米国がそうしているように、インド・パキスタン双方に同等の支援をして、カシミール問題には介入しないという姿勢を示す必要があります。

非核三原則を廃棄すれば、あえて核兵器開発宣言をする必要もないと思います。イスラエルのような「核保有のあいまい戦略」でも一定の抑止効果はあります。
管理人
2012/10/26 00:04

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